身近に漂う天然のアロマ(香り)

首都圏育ちの私の気持ちを変えたインパクト

幼い時から首都圏に暮らしてきた私は、大人になってから長野で暮らすことを選択しました。それまでは何も疑問に思うこともなく、首都圏暮らしを快適に過ごしてきていたし、地方で暮らす不便さを、ある種哀れむような気持ちさえ持っていたかもしれません。

そんな私の心境の変化が起きたきっかけの1つには、21歳から2年間過ごしたイギリス留学の経験があります。留学中に住んでいたのは、ロンドンから電車で1時間ほど南に下ったブライトンという海に面した街。このブライトンでの生活が私の人生で大きな転換点になったようです。

 

イギリス留学時代に知ってしまった贅沢な暮らし(精神的な)

街の中を走る電車はない。移動手段はバスを使うか歩くかのどちらか。学生だった私たちは毎日数kmを余裕で歩いて学校に通ったり、夜の街に繰り出すときもとにかく歩く。アップダウンのある街なので自転車に乗るよりも歩く方が快適。家から学校のある街中までの道のりには、緑豊かな公園もあって、暇なときは友人たちと公園の芝生でランチをしたりのんびりしながら談笑するのが自然な流れでした。日本では味わったことのない時間の流れ。こんな自由な暮らし方があるんだな、とその時間を堪能できたことを今でも宝物に思っています。

とくにブライトンは、イギリスの中でも昔からアーティストが多く住んできた街で、自由な空気が流れているのもそのためでもあります。海に面した街だからこその開けた空気も相まって、天候にはあまり恵まれていないのがイギリス全土なのですが、それでもブライトンの印象や思い出はいつもキラキラしたものです。

 

同じような空気が流れている場所を求めて

そんな暮らしを味わってしまったもので、日本に戻ってきてからも「あの」空気を求めてしまいました。そうなるともう首都圏に暮らしていることがとても窮屈に感じる日々。私の元々の質も、拘束を嫌う傾向が強いこともあるのですが…(汗)。そんな思いから、東京から新幹線で1時間40分ほどの長野に暮らすことを選択しました。

いまこうして長野に家族と共に暮らすまでには、紆余曲折ありましたが、私の中では「イギリス暮らし」のイメージが脳内にあることで、より一層の地方暮らしの楽しみかたができているんだと思います。

 

天然のアロマ(香り)効果

周りを見渡せば山に囲まれている。そのおかげで新幹線を降りて長野駅の改札を出るとすぐに香ってくるのが、山々からの樹木の香り。長野の人たちにこのことを話しても、なかなかそれに気づいている人は実は少ないのですが、それもそのはず、長野での暮らしの中には常に木々の香りが漂っているからなんです。なんと贅沢な! 天然の癒しの香りに包まれながらの生活です。

駅の改札を出たときだけではなく、雨が少し降った後にも、我が家の台所に立つと窓からその香りがすーっと入ってきます。土の香り、木々の甘い香り。多分都会では、雨上がりに香ってくるのはアスファルトの匂い。これも嫌いではないけれど。長野ではアスファルトからの匂いにも勝って樹木の香りが漂います。

 

長野に暮らすなかでの一番のお気に入りは、この天然の香りに包まれていることです。